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芝居の喧嘩しばいのけんか
幡随院長兵衛の配下である町奴たちが芝居見物中に起こした些細ないざこざから、旗本奴の一派までも巻き込む大規模な喧嘩騒ぎへと発展していく話。
一席物(一話で完結する話)。系統は侠客物(人入れ稼業・元締めの話。)
『幡随院長兵衛』の一席。
あらすじ
幡随院長兵衛配下の町奴、夢の市郎兵衛らがそろって芝居見物に出かける。大勢の客で混み合う場内では、席の目印となる「半畳」という敷物を持たない、伝法な物腰の男がいた。これを場内から追い出そうとする若い衆との間で、まず小さな諍いが起きる。
この伝法な男が長兵衛の子分だったことから、長兵衛一派と金時金兵衛との対立に発展する。金時金兵衛は旗本奴・水野十郎左衛門の配下で、その四天王の一人に数えられる人物である。金時金兵衛が乱入し、そこへ市郎兵衛らが仲間の助っ人として駆け付けたため、山村座は血の雨が降る抗争の舞台となる。
成立と背景
本来は長編の連続講談『幡随院長兵衛』の中盤に置かれた一場面である。今日では落語として演じられることの方が多いとされる。終盤に言い立てを置く構成は二代目神田山陽の編集によるもので、本来は別の場面にあった言い立てを終盤へ移したとされる。『幡随院長兵衛』全体は長編で、この場面だけでも四十分以上かかるという。
読んできた人
二代目神田山陽
読み方の違い
同じ演目でも、演者によって細部が変わります。分かっている違いを並べています。
- 二代目神田山陽が二ツ目時代の柳家権太楼にこの話を教えた際に大胆な編集を加え、笑いの要素の多い演出に変わり、それが春風亭一朝らにも広まったとされる。神田松之丞は、寄席で講談本来の形を保ちながら短くして演じている。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
講談は演者によって筋や読み方の細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『講談入門』神田松之丞/編・文 長井好弘/写真 橘蓮二、河出書房新社、2018年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

