石返しいしがえし
別題: 鍋屋敷
石垣の上の屋敷にしるこを売った与太郎が、代金の代わりに石を下ろされる話。
あらすじ
与太郎がぶらぶらしているので、父親がしるこ屋をやらせました。売り歩くうち夜が更け、片側が石垣、片側が堀という寂しい所へ来ると、上の屋敷の窓が開いて声をかけられました。
早じまいにしてやる、全部買ってやるから鍋を下ろすので中に入れろと言われ、しるこを全部あけました。鍋は引き上げられて窓の中へ消え、代金は表門の門番に受け取れと言われます。
門番に言うと、あんなところに人がいるものか、狸にでも化かされたのだろうと脅かされ、与太郎は泣き泣き帰りました。父親は、あそこは番町の鍋屋敷といって、浪人者が夜商人の品をただ食いする所だと言い、行灯をなべやきうどんに張り替えて一緒に出かけます。
石垣の上から声がかかり鍋が下りてきたので、父親はしるこの代わりに石を縛りつけました。引き上げた相手が「おい、これは石ではないか」。「へえ、さきほどの石返しでございます」。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

