よいよい蕎麦よいよいそば
江戸見物に来た田舎者二人が、そばの食べ方や言葉の意味を取り違えて騒動を起こす滑稽噺。
あらすじ
江戸見物にやって来た田舎者の二人連れが浅草の界隈を歩き回る。腹が減って菓子に手を伸ばすが、値が張ると聞いて手を出さずにあきらめてしまい、そのあげく、道端で見つけた炭団を食べ物と思い込んで口に入れてしまう。
ようやく入ったそば屋でも、そばを食べたことがないため、せいろの上からつゆをかけたり、薬味をたっぷり入れたりと的外れな食べ方をする。そばが長くて口に入れられないと、一人が寝転がり、もう一人がそれを食べさせるという有様になる。
そこへ入ってきた職人が、そばをさっと食べ終えたところで、中から虫が出てきたことに気づき、「よいよいっ」と言って飛び出していく。それを見た二人がそば屋の主人に言葉の意味を尋ねると、主人は江戸で流行っている褒め言葉だとごまかして教える。
そば屋を出た二人は芝居見物に出かけ、気に入った役者に「よいよい役者!」と声をかける。すると近くの客から、そんな立派な役者を捕まえてよいよいとは何だ、その言葉が当てはまるのはお前たち二人の方だとたしなめられてしまう。
叱られた二人は「ありがてえ、おらまでお褒めにあずかった」と、悪い意味とも知らずに喜ぶ。
演じ方の違い
同じ演目でも、演者によって細部が変わります。分かっている違いを並べています。
- そばの中から出てくるものは、虫ではなく釘とする演じ方もあります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『古典・新作 落語事典』瀧口雅仁、丸善出版、2016年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

