落語の演目

テレテレテレてれてれてれ

滑稽噺参詣見立て縁組み若旦那

別題: あうあう

嫁探しに出た若旦那一行が、墓参りの女を見立てる話。

あらすじ

本町の薬種店の若旦那が、何十回も見合いを重ねながら、なかなか気に入った嫁を見つけられずにいました。父親から、上野や向島あたりを歩いて娘を見てくるようすすめられます。

出かける途中で幇間の一八に出会い、嫁探しならぜひお供をと、小僧も加えた三人連れで歩くことになりました。一八は、盛り場を歩く女には浮気者が多いから、墓参りに来るような心がけのよい女を探そうと持ちかけます。

谷中天王寺の墓地で見かけた娘を若旦那が気に入ったので、一八が門番に尋ねると、御徒町に住む医者・山井養仙の娘だとわかりました。

一八は若旦那を料理屋に待たせ、小僧とともに養仙の家を訪ね、娘を若旦那の嫁にほしいと頼みます。養仙ははじめ取り合いませんでしたが、一八がしつこく頼むので、「一度決めたら変更しないな」と念を押したうえで娘を呼びました。

奥から出てきたのは、二十一歳だが口が利けず、何を言っても「テレテレテレ」としか答えられない、髪も抜け落ちた娘でした。驚いた一八が「このお嬢さんではないんで……」と言いかけると、養仙は顔色を変えます。

養仙は「天王寺の門番が教えたのなら、一緒に天王寺へ行くから来い」と、そばにあった薬の匙を投げつけました。一八と小僧はあわてて逃げ出し、料理屋の若旦那のもとへ駆けつけて事情を話します。

小僧が「あとから追っかけて来ますから、どこかへかくしてください」と言うと、一八は「もう大丈夫だ」と答えました。若旦那が理由を尋ねると、一八はこう言いました。「よく考えてごらんなさい。医者が匙を投げて寺へ参りました」

成立と背景

明治時代に、鼻の圓遊という異名を持つ落語家が演じていた噺で、圓遊自身の作と考えられています。

昭和四十四年に柳亭燕路が、口の利けない娘の声を「あうあう」と変え、演目名も「あうあう」に改めて演じました。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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