天神ばちてんじんばち
賽銭を拾って懐に入れた男の手が、曲がったまま伸びなくなる話。
あらすじ
大阪天満の天神様に、欲張りな男が参詣に出かけました。ちょうど二十五日の縁日にあたり、たいそうな人出でにぎわっていました。
なかなか拝殿までたどり着けないので、遠くから賽銭を投げ込む人が多くいました。欲張りな男は、そのあたりに落ちている銭を拾い、賽銭箱に入れずに自分の懐へしまい込みます。
とたんに罰が当たったのか、男の手が曲がったまま伸びなくなってしまいました。困った男は天神様へ日参しておわびをしましたが、どうしてもなおりません。
すっかりしょげているところへ、友だちがやって来ました。友だちが「それは急にはなおるまい」と言うので、男は「どうして」と尋ねます。
友だちはこう言いました。「天神ばちは長いなあ」
成立と背景
このサゲは、大阪に伝わる童謡「天神橋長いな、落ちたらこわいな」の一節をもじって作られたものです。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

