落語の演目

粗忽の使者そこつのししゃ

滑稽噺武家噺粗忽職人

口上を忘れた粗忽な侍が使者先で切腹を口にする騒動になり、大工が知恵を貸して思い出させようとする武家噺。

あらすじ

そそっかしくて物忘れの激しい侍が、仕える大名の命を受けてよその屋敷へ使者として訪れる。ところが、いざ着いてみると肝心の口上をすっかり忘れてしまっており、面目が立たないと言って、その場で腹を切ると言い出す始末である。

訪問先の屋敷の重役が何とか思い出す手立てはないかと問いただすと、侍は、子どもの頃から尻をつねられるとその痛みで物事を思い出してきたのだと明かす。そこでさっそく尻をつねってみるものの、すっかり固くなっていて、痛みらしい痛みを感じない。

その話を伝え聞いた大工が、自分なら力になれるかもしれないと名乗り出て、道具である釘抜きを使って侍の尻をひねりにかかる。なかなか効き目が現れなかったが、最後の力を込めてねじり上げたところ、侍はようやく痛みを覚え、思い出してござると声を上げる。

侍は「これは痛み堪えがたい。思い出してござる」と口にするが、肝心の口上を語り出したところで原文が途切れており、その先は読み取れない。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ