鬼娘おにむすめ
節分の鬼娘の評判に乗った見世物小屋へ、侍が下僕を連れて乗り込む話。
あらすじ
節分には門口に柊と鰯の頭をさして鬼を防ぐ習わしがあります。慶応年間に、鬼娘というものが現れて人の子を食うという評判が立ち、夕方になると親が子供に、鬼娘が来るから家へ入りなさいと言うようになりました。
やがて鬼娘の錦絵が売り出されると、香具師がこれに目をつけて鬼娘の見世物を出します。そこへ一人の侍が下僕を連れて入ってきて、鬼娘というのは作り物か本物かと尋ねました。
本物ですと答えると、それでは調べるぞ、もし作り物ならどうすると迫ります。他の客の手前、作り物とは言えないので、旦那が来られると鬼が逃げますとごまかしました。なぜかと問われ、御羽織の御紋が柊でございますからと答えます。
それならば下僕に調べさせようと言うと、「いけません、お供の方がいらしても鬼が逃げます」「なぜだ」「お腰の物が赤鰯ですから」。
成立と背景
「両国八景」の一部だったものが独立して一席になりました。今村信雄が作った同じ題の別の噺もあります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

