落語の演目

庚申丁稚こうしんでっち

艶笑噺上方落語が原話夫婦小僧

立ち聞きした丁稚が、夫婦のやりとりをそのまま口にしてしまう話。

あらすじ

旦那が丁稚の定吉に、今日は親元へ帰って泊まって来てよいと告げました。定吉はありがたく出かけていきますが、こんな時間から帰っていいと言われるとは旦那の様子がおかしいと思い、裏に回って家の中の様子をうかがいます。

旦那は奥さんに「今日は邪魔者を帰したから、ゆっくりやろう。こっちへ来い」と持ちかけました。奥さんは「今日は庚申の日だからだめです」と渋りますが、旦那は「あいつを帰したんだから」と食い下がり、奥さんは「それなら一つだけにしておいてください」と応じます。

そこへ定吉がドンドンと戸をたたいて「帰りました」と声をかけました。「なんで帰って来た」と聞かれた定吉は、「家へ帰ったら、おっかさんが、庚申の晩に泊まると盗人になるから、泊められないと言うんです」と答えます。

旦那は、さては立ち聞きしていたなと気づき、いきなり定吉の頭をポカリとなぐりました。なぐられた定吉は、痛がりながらもこう言いました。「痛い。今晩は一つにしといてください」

成立と背景

上方に古くから伝わる艶笑噺の一つです。庚申の夜に夫婦が子をやどすと、生まれてくる子はのちのちに盗みを働くようになってしまう、という言い伝えが語り継がれていました。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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