落語の演目

箒屋娘ほうきやむすめ

滑稽噺上方落語が原話参詣若旦那

住吉詣りの若旦那が、箒を売る娘の身の上を聞いて縁を結ぶ話。

あらすじ

船場の大店の若旦那は本ばかり読んでふさぎがちなので、両親が体を案じ、番頭に命じて外へ連れ出させることにしました。

若旦那は番頭の意見に従い、亀吉という小僧を供に住吉詣りへ出かけました。近くの茶店で休んでいると、向かいの石垣の上で、十七、八ほどの娘がぼろをまとって箒を売っているのが目にとまりました。

身なりは粗末でも品の良い娘は、道行く人に「父が永らくの病気で難渋いたしております」と訴えています。若旦那は同情してありったけの箒を買い取り、小判三枚を渡しますが、娘は多すぎると遠慮しました。

若旦那は自分の店の名と名前を書き付け、「おとうさんが御立腹のときは、行って申しわけをいたします」と言い添えます。娘は喜んで帰っていきました。

気になった若旦那が娘の後をつけると、大金を持ち帰った娘を父親が「盗みをしたのか」と咎める声が聞こえます。事情を知った父親は「代金だけもらって、残りは返して来い」と娘に言いつけました。

これを見た若旦那は深く感心し、反対する親類を説き伏せ、辞退する娘の父親も口説き落として、娘と婚約を結びます。

話がまとまり気が緩んだのか、娘の父親はほどなく亡くなりました。忌み明けを待って婚礼が行われ、二人には男の子が生まれ、末長く栄えたということです。

成立と背景

上方の噺です。明治四十年ごろまではサゲが付いていましたが、内容がバレのため、以後はサゲなしで演じられるようになったといいます。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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