落語の演目

八九升はっくしょう

滑稽噺聞き違いご隠居番頭女中

耳の遠い隠居のもとで、番頭が身振りや洒落を交えながら次々と聞き違いを引き起こしていく問答を描く話。

あらすじ

耳の遠い隠居は、食事の支度ができたと丁寧に伝えにきた女中の言葉を聞き違え、自分が馬鹿にされたと思い込んで小言を言い立てた。困った女中の様子を見た番頭は、耳の遠い相手にはにこにこしながら頭を下げていればよいのだと助言する。

番頭は自ら手本を見せようと、笑顔を浮かべながら隠居に向かって悪態をついてみせた。すると笑顔にほだされて隠居の機嫌はすっかり直ってしまう。その後、隠居が火鉢の入手先を尋ねると、番頭は帳面を横にして見せ、隠居はそれを「横丁」と聞き違えて納得してしまう。

続けて隠居が火鉢の材質を尋ねると、番頭は自分の毛を一本抜いて火にくべ、隠居はその匂いから「毛焼き」と聞き違えて答えを得たと思い込む。米の産地を聞かれた番頭は蓑を着て踊りの真似をして見せ、隠居は「美濃」だと勝手に解釈した。

最後に隠居が米の値段を尋ねると、すっかり気疲れした番頭は面倒そうな様子でこよりをひねり、隠居の鼻へそっと突っ込んだ。隠居はたまらず盛大にくしゃみをしてしまい、そのくしゃみの音がそのまま演目の題名として使われることになった。

隠居がくしゃみをして「はっくしょう」と叫んだ音が、米の量を表す言葉と重なるところで結ぶ。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 古典・新作 落語事典瀧口雅仁丸善出版2016年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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