落語の演目

夢の瀬川ゆめのせがわ

滑稽噺花魁冬の噺

別題: 橋湯の雪、夢の格気、雪の瀬川

雪の日に花魁と会う約束をした旦那の、夢の中の顛末を描く話。

あらすじ

旦那が昼寝をして夢を見ました。花魁の瀬川が向島で待っているというので、橋場の渡しまで来ると雪が降り出します。連れの幇間・次郎八と落ち合うはずが、次郎八は現れません。

橋のたもとでいらいらしながら待っていると、下女を連れた美しい女が通りかかり、傘を差しかけてくれたうえに、自分の住まいまで教えてくれました。

旦那が向島の植半に行ってみると、瀬川は来ておらず、次郎八も行方が知れません。小僧の捨松が傘を届けに来たので、渡し船で先ほどの女のところへ向かうことにします。

ところが船頭は馬鹿囃子の稽古に出ていて留守でした。仕方なく捨松が舟を漕いで渡ります。女の家でもてなしを受けているうちに、旦那はふと目を覚ましました。

女房に夢の話をすると、女房はやきもちを焼いて夫婦げんかになります。肩をもませていた捨松が、そのうちにこっくりこっくり居眠りを始めました。

これを見た下女が女房をからかいます。「旦那がまた橋場の後家のところへおいでなさいますよ」驚いた女房が駆けつけると、旦那は捨松に肩をたたかせているだけでした。

女房が問いただすと、下女はこう言いました。「よくごらんあそばせ、捨松どんが船を漕いでおります」

成立と背景

演じる人や時代によって演出が少しずつ異なり、瀬川と後家を同一人物として演じる型もあります。「夢の酒」はこの噺の改作です。

原話は安永二年に出た『聞上手』の「やきもち」、安永三年の『仕形咄』の「夢」などとされています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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