宿屋陰門やどやぼぼ
別題: 宿屋かか
宿の女房を借り続けた客が、最後に真相を明かされるバレ噺。
あらすじ
なじみの宿屋に泊まった客が早めに床についていると、階下から主人夫婦の交わる声が聞こえてきました。こらえきれずに、客は翌日主人に女房を一晩貸してくれと頼みます。
主人が女房に話すと、女房は二つ返事で承諾し、客は礼として一両を渡しました。翌日も客が女房を貸してくれと言い、今度は三両を渡します。
さらに次の日、客は五両を出して頼みました。主人が「五両お出しになるんでしたら、どんな舞妓でも水揚げができます。よりによって、あのおたふくの、どこが気に入りましたんで」と尋ねます。
客は「いままでずいぶん遊んだが、あの声で泣いてくれる女とは会ったことがない。泣かれたらいい気持ちだろうと二晩続けたが、家内は泣いてくれん。そこでもう一晩貸してくれ」と答えました。すると主人は打ち明けました。「旦那さん、泣いたのはわたしです」
成立と背景
上方に伝わるバレばなしで、橘ノ円都は「宿屋かか」と題して演じました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

