立浪たつなみ
別題: 小波丁稚
奉公先の娘に和歌の上の句を投げられた若旦那が、下の句を探す話。
あらすじ
道楽が過ぎて勘当された若旦那は、出入りの親方の家の二階に居候することになりました。親方の女房が不満そうにするので、親方は若旦那に奉公へ出るよう勧めます。
若旦那はある裕福な商家へ奉公に上がりました。その家には美しい娘がいて、若旦那が庭を掃いていると「立浪の寄るかと見えて寄りもせで」と和歌の上の句だけを口ずさみました。
若旦那には意味がわかりません。ある日、伯父と日本橋でばったり会ったので事の次第を話すと、伯父は「恋風吹けば寄りもしょうぞえ」という下の句を教え、娘はお前に気があるのだろうから返歌をしてみろと勧めます。
若旦那が帰って下の句を伝えると、娘は「いやらしや誰に聞いたかその返歌」と返しました。
若旦那はこう答えました。「日本橋にて伯父に聞きたり」
成立と背景
上方では、若旦那が仕える先で下の句を別の人物から教わる形で演じられ、サゲも異なります。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

