酢づけすづけ
六部の身の上話に同情した茶店の女房が、酢を勧めるバレ噺。
あらすじ
茶店に、年若く男前のよい六部が立ち寄りました。茶店の女房が、なぜ六部などになったのか、わけがあるのでしょうと問いただします。
六部は「ここで会ったのも何かの縁です。亡き妻への罪滅ぼしにお話しします」と身の上を語り始めます。道具があまりに大きいために、これまで女房を三人も死なせてしまったというのです。
同情した茶店の女房は、それに酢をつければちょうどよい具合になると教え、試してみるとたちまち程よい大きさになりました。ものは試しと、六部は茶店の女房と契りを結び、喜んで立ち去ります。
一部始終を見ていた茶店の亭主は、おもしろくないので女房に酒を買いに行かせようとします。「その一升徳利を持っていって、五合を一杯にしてこい」「一升は五合より大きいですよ」「大きかったら酢をつけろ」
成立と背景
道具の大きさという趣向の点で、芥川龍之介の短編小説「鼻」から着想を得たとみられている噺です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

