束髪丁稚そくはつでっち
別題: 束髪、白歯
屋敷への使いに出た丁稚が、駄賃の勘定に文句をつける話。
あらすじ
丁稚が、おかみさんの言いつけで屋敷へお使いに出されました。奥方に髪結いを世話してもらったお礼として、鯛を届ける役目です。
出がけに番頭から「屋敷まで行けば二十銭の駄賃がもらえるはずだ」と聞かされ、丁稚はすっかり気をよくしました。
屋敷で鯛を渡すと、奥方は近ごろ髪をどう結ったのかとたずねます。丁稚は、祝いの席に合うよう束髪にし、眉を伸ばし、歯の染めも落として白歯にしたといういきさつを説明しました。
旦那様が「鉄漿は衛生に悪い」とおっしゃったのが、歯を染めるのをやめた理由だとも付け加えます。
奥方から土産を渡された丁稚が、その場で開けてみると中身は半紙二枚と手ぬぐい一本だけでした。番頭の話とはずいぶん違います。
不服そうな丁稚が言いました。「もう一つ足らぬようですな」「カネつけたら衛生に悪い」
成立と背景
明治時代に曽呂利新左衛門が演じた、上方の噺です。サゲは鉄漿と金をかけたしゃれになっています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

