下口したくち
夫婦の営みがないと訴えられた男に、甚兵衛が助言をするバレ噺。
あらすじ
甚兵衛にすすめられて嫁をもらった喜六でしたが、数日後、嫁がひそかに甚兵衛のもとを訪ね、夫はよく働いて優しくしてくれるものの、夫婦の交わりだけが一度もないと打ち明けます。
甚兵衛は喜六を呼びつけ、女には口が二つあるのだから、下の口も大事にせねばいけないと説教しました。
喜六は帰り道に魚屋へ寄ってタコの足を買い求め、食事どきに女房をあおむけに寝かせて、熱いご飯を吹いて冷ましてから秘所にのせてやります。
続いておかずのつもりでタコの足を入れようとしますが、やわらかくてうまく入りません。女房がくすぐったさをこらえて力んだ拍子に、スーッと音が出てしまいました。
女房は「アハハ、タコは吹かんかて、熱うないわい」と笑いました。
成立と背景
上方に伝わるバレばなしで、橘の円都が得意にしていました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

