落語の演目

七度狐しちどぎつね

滑稽噺上方落語が原話動物が化ける参詣

別題: 鰤叩

すり鉢をぶつけられた狐に、伊勢参りの二人が繰り返し化かされる話。

あらすじ

気の合う二人連れが奈良見物のあと伊勢参りに向かう途中、立ち寄っためし屋でタケノコやイカの和えものを盗み食いして逃げ、使ったすり鉢を道端に放り出しました。

そのすり鉢が、昼寝をしていた狐の頭に当たってしまいます。この狐は七度続けて人を化かすという、たちの悪い七度狐でした。

二人はすっかりだまされ、川があると思い込んで麦畑を裸になって渡ろうとするなど散々な目にあい、通りかかった百姓にようやく助けられます。

日が暮れるころ、二人は一軒の荒れ寺にたどりつき、若い尼に頼んで泊めてもらうことにしました。尼はお通夜があるからと出かけていきます。

入れ違いに早桶が運び込まれ、よろしく頼むとだけ言い残して皆帰ってしまいました。すると早桶の中から老婆が起き上がり、「金返せ、金返せ」と恨めしそうに言うので、二人は悲鳴をあげます。

そこへ先ほどの百姓が戻ってきて、「おまえたちは狐に化かされている。寺なんてものはなく、狐がむしろをぶら下げているだけだ」と、くわで打ち落として正体を見せました。

百姓が狐に「いいかげんに旅人をだますのをやめないか」というと、狐も「いいかげんに庵寺をつぶすのをやめないか」といい返しました。

成立と背景

上方ばなしで、上方ではヒチドギツネ、東京ではナナタビギツネとも呼ばれます。サゲを「狐の尻尾を引っぱると尻尾が抜け、気がつくと白い大根を抜いていた」と変えて演じることもあります。

上方でのサゲは「庵寺をつぶす」と、ばかなまねをするという意味の「あんだら尽くす」を掛け合わせたことばあそびになっています。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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