蘭方医者らんぼういしゃ
腹の虫を治すため、次々に生き物を飲ませる医者の話。
あらすじ
腹の中に虫がわいた男が、蘭方医者に診てもらいます。医者は「カエルを飲めば、カエルが虫を食ってしまう」と言って、カエルを飲ませました。
すると患者は両手を地面について、カエルのような格好になってしまいます。今度はそれを治そうとヘビを飲ませると、体がぐにゃぐにゃとヘビのようになってしまいました。
続いてキジを飲ませると、羽ばたくようなしぐさを始めます。医者は書生に鳥さしの格好をさせ、竿を持たせてばっちょう笠をかぶらせ、キジを捕まえるべく患者に飲み込ませました。
やがて書生はキジを鳥かごに入れて出てきましたが、患者の体がすっかりこわばってしまいました。たしかめてみると、書生が竿と鳥かごを患者の腹の中に置き忘れていたのでした。
医者は「わしの手には負えないから、外科へ行ってくれ」と言います。「どうしてです」と尋ねると、医者はこう答えました。「カサがサオへかかった」
成立と背景
上方に伝わるバレばなしで、演者の三遊亭百生が得意にしていました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

