落語の演目

おかめ団子おかめだんご

滑稽噺商売奉公人母親

母親のために団子を買う孝行な大根売りに、団子屋の主人が心を動かされる話。

あらすじ

麻布飯倉片町にはかつて、おかめ団子という名で親しまれた品がありました。大根を売り歩く男は、仕事を終えるたびにこの団子を買い、病がちな母親のもとへ持ち帰るのを楽しみにしていました。

ある日、あいにく団子屋はすでに早仕舞いしたあとでした。取り次いだ奉公人に頼み込んでみても、「もうおしまいですよ」とにべもなく断られて、すごすごと帰りかけるのでした。

ちょうどその日の売り上げの勘定をしていた主人がこれに気づき、奉公人をたしなめて、わざわざ一皿分の団子を売ってくれました。大根売りは、主人が数えている一日の売り上げが、自分の一年分の稼ぎより多いことに驚きます。

家に帰って母親を看病しながらも、その大金のことがどうしても頭から離れません。母親を少しでも楽にさせたい一心で、大根売りは寒い夜中に団子屋の敷地へこっそり忍び込みました。

すると、団子屋の娘が庭先で首をつって死のうとしているところに出くわします。大根売りはあわてて娘を引き止めました。娘には想う相手がいながら、親が決めた縁談に従わねばならず、親不孝を詫びて命を絶とうとしていたのです。

真夜中にそこにいた大根売りを主人はいぶかしみますが、事情を聞くと責めるどころか、娘の恩人だと大金を渡します。その孝行ぶりに感心した主人は、女房にこう言いました。「ばあさん、こうこうするわけだ。商売が大根屋だから」

成立と背景

サゲは、親孝行を意味する「孝行」と、大根の漬物を指す「香々」とをかけ合わせた地口になっています。この噺は、初代三遊亭円右が得意にしていたものの一つとしてよく知られています。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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