糊がこわいのりがこわい
別題: 向かいお婆さん
姑をいじめる嫁が、洗い張りの糊で意趣返しをする話。
あらすじ
むかし、近所の子供たちが集まると、「向かいばあさん、茶々飲みにごんせ」「鬼がこおうてよう参じません」と掛け合う遊びをよくしていたものでした。
ある家で嫁が姑をいじめてばかりいるので、見かねた亭主が、少しは親切にしてやれ、汚れ物があれば洗ってやれと小言を言いました。
嫁は「おっかさん、ゆかたを洗いましょう。糊の少しきいたほうがお好きでしょう」と、あてつけに糊をうんと利かせました。あまりに糊が強く効いて、パリパリに張ってたためないほどになってしまいます。
その浴衣を着せられたおっかさんは、手も曲げられず、めそめそ泣いていました。それを見た向かいの夫婦が「向かいばあさん、茶々飲みにごんせ」と声をかけます。
おっかさんは、糊で突っ張った格好のまま、こう答えました。「糊がこおうてよう参じません」
成立と背景
上方ばなしで、大阪に伝わる童遊びの文句をもじったものです。東京でも、六代目文治の弟にあたる桂文之助という人が演じていました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

