落語の演目

荷投げになげ

滑稽噺義太夫職人

金持ちの船遊びを見て腹を立てた職人が、荷を投げ込む話。

あらすじ

いかけ屋を商売にする松五郎は、夏の盛りに天秤をかついで両国橋にさしかかり、汗をぬぐいながら欄干のそばでしばらく足を止めて休んでいました。

そこへ貧しい親子が通りかかったので、気の毒に思った松五郎は銭をあたえ、きょうは亡き父の命日だからいい行いができたと満足します。

ふと欄干から下をのぞくと、義太夫の音が聞こえてきます。川の屋形船では、いかにも田舎から出てきたらしい金持ちが、贅沢な遊びにふけっていました。

それを見た松五郎は、金さえあれば何でも思いのままになる、こちらは天秤をかついで歩くだけの身で、人の一生はたかだか五十年だ、いっそ考え方を変えてやろうかと思い立ち、そばにあった自分の荷を川へ投げ込んでしまいます。

驚いた船の上から声がかかりました。「たいへんな音だなぁ、身投げか」「なあに、荷投げでございます」

成立と背景

小ばなしとして演じられ、品川の圓蔵はしばしば「たがや」のまくらに振りました。一席にする際には、石川五右衛門や熊坂長範の話をまくらに振ります。芝居の「いかけ屋松五郎」をもじったものと考えられています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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