落語の演目

前句づけまえくづけ

滑稽噺上方落語が原話奉公人小僧

前句づけの席で、小僧が口いっぱいのまま同じ句を返す話。

あらすじ

ある大きな商家で、主人が奉公人たちを大勢集めて、余興に前句づけの座を開きました。出された題は「思うままにはいわれざりけり」という七七の句で、これに合わせて五七五を付けて答える趣向です。

奉公人たちは思い思いに句を付けていきます。「大川を行き交う舟同士のあいさつは、思うままにはいわれざりけり」など、工夫を凝らした答えが次々に披露されていきました。

そこへ、小僧がぼたもちを口いっぱいに頬張っているのが目に留まりました。座の途中に行儀が悪いと、みなから声をそろえて叱られてしまいます。

小僧は口をふさがれたまま何も言い返せず、もごもごとしていましたが、頬張った口のままこう答えました。「思うままにはいわれざりけり」

成立と背景

上方に伝わるはなしで、万延二年に桂松光が残したネタ帳「風流昔噺」に記録が残っています。砂川捨丸、中村春代の漫才「色問答」でも同じ趣向が使われています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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