九年母くねんぼう
九つ届けるはずの果物を一つ食べた小僧が、数の合わない言い訳をする話。
あらすじ
主人の使いで、小僧が九年母を九つよそへ届けに行く途中、どうしてもひとつ食べたくなり、ふところに入れてしまいました。
届け先に着いた小僧は「これは八年母です」と、残った八つを差し出します。
「八つとはおかしい。たいてい奇数と決まったものだが」と言われた小僧は、悪びれずに答えました。「その一年母は、ふところにあります」
成立と背景
原話は安永七年に江戸で出た『乗合船』に収められている「九年母」です。東京ではマクラばなしとして使われます。
九年母とはミカン類の果実のことで、上方ではキュウネンボウと読みます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

