落語の演目

高野雪隠こうやせんち

滑稽噺上方落語が原話夫婦長屋

高野山の便所に感心した老夫婦が、長屋でも同じ心配をする話。

あらすじ

長屋につつましく暮らす信心深い老夫婦がそろって高野山へお参りに出かけ、谷の上に架けられた天然の水洗式の便所を見て、二人ともすっかり感心して長屋へ帰ってきました。

感心のあまり、二人は自分たちの長屋の路地の入り口にも、高野山とそっくり同じ仕組みの雪隠を思い立ってこっそりこしらえてしまいます。近所の者にはそのことを黙っていました。

それからというもの、長屋の路地へ入ろうとする人の姿を見かけるたびに、決まって声をかける者が現れるようになったということです。「気い付けや、またばばが降ってくる」

成立と背景

上方に古くから伝わる噺です。老夫婦が路地の入り口に雪隠をこしらえた事情をあえて語らずに聞かせ、最後の一言でようやく気づかせる「考え落ち」という仕立てになっています。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ