落語の演目

かわいやかわいや

滑稽噺上方落語が原話死人武士

別題: 竹の子

隣家から伸びた筍を手討ちにしたと届け出た侍が、死骸の返し方でやり込める話。

あらすじ

とある武家屋敷の庭に、隣家から伸びてきたタケノコが生えていました。家来の可内がそれを切り取り、主人の食膳に出そうと支度をしていると、主人は先に隣家へあいさつに行ってくるようにと言いつけます。

可内は教えられたとおり、隣家へこう届け出ました。「御当家のタケノコが、私の屋敷へ図々しく顔を出しましたので、無礼千万と手討ちにいたしました」隣家の主人は「それはごもっとも。しかし当方の屋敷で生まれた者ゆえ、不憫に思う。死骸をこちらへお送りください」と応じます。

可内が戻ってこのことを伝えると、主人は「その死骸が入用だというなら、あの皮を持って行け」と命じました。すでにタケノコの中身は食べてしまっており、残っているのは皮だけだったのです。

可内は皮を持って隣家を訪れ、「その亡骸は丁重にわが腹中へ葬り、遺骨は今夕か明朝、高野へ納めます。これは彼の生前の衣類でござる」と言いながら、皮を玄関先へぶちまけました。隣家の主人はこう嘆きました。「しからばもはや死骸は葬られたとか。ああ、やれかわいや、皮嫌や」

成立と背景

上方の噺で、戦前まで在世した四代目円生の門下にあたる三遊亭新朝が、得意にして演じていました。原話は享保十一年に出た『軽口初笑』に収められている「こぼれさいわい」という一編です。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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