片目の嫁かんちのよめ
別題: 家の固め
片目の嫁をもらった婿を、狂歌で言いくるめる話。
あらすじ
よい嫁を世話するというので喜んで迎えてみると、もらった嫁は片目でした。婿がいかにも不服そうな顔つきをしていると、この縁談を世話した人が、おもむろに一首の狂歌を詠み上げました。
これは蜀山人が詠んだものと伝えられる狂歌でした。見た目の美しさばかりにこだわって嫁を選ぶよりも、家をしっかりと守ってくれる女房のほうがよいのだという趣旨の歌になっています。
歌の意味をじっくりと聞かされた婿は、すっかり得心のいった様子になり、満足げに何度もうなずきながらこう言いました。「ウーム、なるほど、これはカンチンいたしました」
成立と背景
上方の噺で、大阪では昔から片目のことを指してカンチと言い習わしていました。落ちは、この「カンチ」という言葉と「感心」ということばの響きを掛けたものになっています。
東京では『家の固め』の題で演じられます。蜀山人を主人公にした嫁取りの場面として狂歌でさげる型のほか、『蜀山人』という噺の中のくすぐりの一つとして使われることもあります。
この演目を調べる・聴く
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- 歴史的音源(れきおん)
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- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

