蓮のまことはすのまこと
手切れ金で縁を切られた芸妓が、書き置きを残して身を投げる話。
あらすじ
道楽者の若旦那が芸妓の小仙にほれ込み、朝帰りを重ねていました。
見かねた親父が意見をし、番頭に手切れ金五十円を持たせて小仙のもとへ行かせ、縁を切らせます。
小仙は一晩じゅう思い悩んだあと、遺書をしたためて井戸に身を投じました。
小仙の父親が見つけて助け上げると、小仙は「おとっつあん、書き置きは読んでくれましたか」と尋ねます。「うん、花や線香を頼むと書いてあったな」
小仙が答えました。「花や線香は頼むと書きましたが、揚げは頼んでおりません」
成立と背景
上方ばなしです。当時の花柳界には、他の客を一切断る「客止め」、月ぎめで金額を決める「月極め」、花の本数で決める「揚げ」という、芸妓を独占する三通りの決まりがありました。
花は線香とも呼ばれる単位で、この仕組みを知らないと落ちの意味がわかりません。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

