旦那の雑煮だんなのぞうに
五人の妾の家で雑煮を食べる旦那を、幇間が代わりに引き受ける話。
あらすじ
毎年一月になると、何日か入院しなければならなくなる旦那がいました。幇間の一八がわけを尋ねると、五人の妾があり、どこへ行っても初めての雑煮のふりをして大きな餅を食べねばならず、そのたびに胃をこわすのだといいます。
一八は妙案を思いつきました。雑煮を祝う席で自分が旦那の隣にすわり、旦那が食べたふりをする間に、餅をハンカチに包んでこっそり持ち帰るという役目を引き受けたのです。
元旦になりましたが、頼みの一八が現れません。旦那はやむなく本宅で雑煮を祝い、そのまま妾宅を一軒ずつまわることになりました。
最後に蔵前の妾のところへ行ったところで、ようやく一八が現れます。助かったとばかりに旦那は、ハンカチに包んだ餅を一八に渡しました。
ところが、これを妾に見つかってしまいます。妾が旦那をなじると、一八がこう取りなしました。「御新造、お焼きもちをお焼きにならないほうがようござんすよ」
妾は「じゃあ、お前さんのたもとに入れた餅はなんという餅だい」と問い詰めます。
一八はこう答えました。「私の餅は食いもちでございます」
成立と背景
鼻の円遊と呼ばれた初代三遊亭円遊の新作と伝えられています。
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

