落語の演目

棒鱈ぼうだら

滑稽噺喧嘩武士江戸

料理屋で隣り合った江戸っ子と田舎侍が、言葉づかいから喧嘩になる話。

あらすじ

ある料理屋で、江戸っ子が二人で酒を飲んでいると、隣の座敷に田舎侍がやってきました。

侍は運ばれてきた肴を、「タコの三杯酢をえぼえぼ坊主のそっ歯漬け、マグロの刺身をあかべろべろの醤油漬け」などと呼び、しまいには「正月は松飾り、二月はトントコトン」という妙な唄を歌い出します。

面白がった江戸っ子たちがからかうと、互いに酒も入っていたことから喧嘩になってしまいました。

芸者が「誰か来て」と助けを呼ぶと、折しもタラもどきという料理をこしらえていた料理人が、薬味のコショウを手にしたまま「まあまあ」ととりなしに入ります。一同はコショウの匂いで、何か言いながらくしゃみを連発しました。

様子をうかがっていた者が「二階のけんかはどうなった」と尋ねると、答えが返ってきました。「心配ねえ、故障(コショウ)がはいった」

成立と背景

「棒鱈」とは酔っぱらいを指す言葉で、江戸っ子が侍をからかうのに使う言葉と、板前が棒鱈からタラもどきを作る場面から取られた題です。噺の中心を表す題ではありません。

先代の春風亭柳好が得意とし、のちに小さんが演じました。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ