象の足跡ぞうのあしあと
足跡から象の雌雄や病まで言い当てる者が、その根拠を明かす話。
あらすじ
ある人が地面に残った象の足跡を、物差しで熱心に測っています。何をしているのかとたずねると、この足跡だけで象の性別まで言い当てられるのだと答えました。
その人は、この象は雌で左目が悪く、腹に雄の子を宿しており、さらに一人の婦人に追われてきたところだと言い切りました。半信半疑で足跡をたどっていくと、果たして片目の雌象が身重の姿で見つかりました。
驚いた一同が根拠をたずねると、まず子の性別について説明します。足跡の深さは左が三寸、右が一寸五分あり、重みのかかった左側の子が雄だと判じたというのです。
続けて左目の話です。象は歩くとき左右の地面をたたきながら進む性質があり、その象は右側ばかりをたたいていたので、左目が見えていないのだとわかりました。
最後に婦人の件です。「婦人が小便をした跡が足跡のそばに残っており、しかも足形が逆さに付いていたのでわかりました」
成立と背景
上方の噺で、二代目桂文之助が作ったとされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

