指仙人ゆびせんにん
別題: 女仙人
仙人になりたいと言う若旦那が、指の力を疑って妙な頼みをする話。
あらすじ
三年前に木曽のほうへ行ったきり会えなくなった花魁・羽衣のことが忘れられない若旦那が、供の善公を連れて、はるばる木曽へ旅立ちました。
山中で道に迷いかけたところ、仙人の姿になった羽衣に出会いました。若旦那が自分も仙人になりたいと言うと、羽衣は苦労が多いからやめなさいとたしなめつつ、天に指をさしてまじないを唱えます。
すると食べ物が空から降ってきたので、腹をすかせていた若旦那と善公は大喜びしました。別れ際にもう一度指をさすと、今度は大金が降ってきます。
別れ際に羽衣が「ほかに望みはありませんか」と尋ねると、若旦那はしばらく考えてから、こう頼みました。「その指を切ってくれないか」
羽衣はあきれて言いました。「指を切れとは、おまえさん、よほど疑り深いんだねえ」
成立と背景
もとは男の友人が仙人になったのを訪ねる筋で、別れ際に「その指がほしい」と頼むのがサゲでした。花魁に改作したのは鼻の圓遊と言われています。
原話は安永八年に出た『気の薬』の「仙人」です。
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- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

