やれてんやれてん
別題: 心からとて出られた
やれてん節の文句に、身を持ち崩した若旦那の顛末を重ねる話。
あらすじ
物乞いが道すがら歌う俗謡に、やれてん節と呼ばれるものがあります。天満の神楽堂から神輿が繰り出し、飛騨の職人が反り橋をこしらえたという文句が続き、最後の一節を繰り返して締めくくる唄です。
この物乞いは、もとは大きな商家の若旦那でした。それほど恵まれた身の上だった男が、なぜ物乞いにまで落ちぶれたのかと、通りがかりの人が不思議に思って尋ねます。
尋ねられた男は、唄の文句をもじって答えました。「心(ここ)ろからとて出られた」
成立と背景
上方に伝わる噺です。サゲは「心」と「所」を掛けたものですが、やれてん節そのものが忘れられた今では通じにくくなっています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

