大和閑所やまとかんじょ
便所を「閑所」と呼ぶ宿で、言葉を真に受けた客が長居する話。
あらすじ
田舎から出てきた客が宿屋に泊まりましたが、その宿では大和言葉を使い、便所のことを閑所と呼んでいました。そのため勘定と間違えられたりします。
閑所とは静かな所と書き、そこで考え事をすればよい分別が浮かぶ場所だと教えられた客は、便所に入ったもののなかなか出てきません。
様子を見に行くと客はまだすわっていたので、「どうだ。よい分別が出たか」と尋ねられました。客はこう答えました。「クソは出たが、屁はまだだ」
成立と背景
上方のサゲでは、このあとに「たしなみなされ、ちょうど半刻や」という一言が続きます。前半部分は「勘定板」という演目として独立させて演じられることもあります。
原話は天明八年に江戸で出た「下司の智恵」に収められている話とされています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

