牛の丸薬うしのがんやく
別題: 牛の丸子
古いこたつで作った偽薬を、仕掛けを使って牛の特効薬に見せかけて売る話。
あらすじ
古くなった大和ごたつを退屈まぎれにいじっていた甚兵衛が、これで丸薬をこしらえて一もうけしようと思いつきました。こたつに水を加えてどろどろにし、丸めて薬に仕立て、喜六と二人で田舎へ売りに行きます。
牛の流行り病の特効薬だと偽り、甚兵衛が百姓を相手に話し込んでいるすきに、喜六が煙管で胡椒の粉を牛の鼻に吹き込みました。牛が苦しみ出したところで例の丸薬を与え、水をざあざあかけて胡椒を洗い流します。
けろりと治った牛を見て、近所の百姓が我先にと買い求め、薬はすっかり売り切れました。
「だいぶふところがぬくうなったなあ」「ふところがぬくいはずじゃ、大和こたつのがんじじゃ」。
成立と背景
上方の噺です。丸薬を大阪では丸子といいます。東京でも桂小文治、桂文治の持ちネタに入っています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

