落語の演目

氏子中うじこじゅう

滑稽噺女房与太郎

別題: 町内若中

留守中に身ごもった女房が神のご利益だと言い張り、胞衣に出る紋で相手を探す話。

あらすじ

商用で越後へ行った与太郎が一年半ぶりに帰ってくると、女房が身ごもっています。問い詰めると、相手は氏神の神田明神で、子がほしいと日参した御利益でできたのだと言い張りました。

与太郎が親分に相談すると、知恵を授けられます。子が生まれたら祝いの席を設けるので紋付きで来てほしいと言って友だちを集め、荒神様の神酒で胞衣を洗えば、胞衣に出る紋で相手が分かるというのです。

そのうえで、その男に女房と子供をのしをつけて渡し、新しい女房を迎えて同時に祝言をすれば物入りが少なくて済むと教えられました。

そのとおりにして胞衣を洗うと、神田大明神と出ます。女房がそれ見たことかと言うと、与太郎が、まだ何か横に出ていると言いました。何と出ているのかと聞かれて、「そばに氏子中としてある」。

成立と背景

胞衣とは赤子を包んでいた膜や胎盤のことです。安永三年に江戸で出た『豆談語』の「氏子」をはじめ、江戸の小咄に原型が多くあります。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

← 落語の演目一覧へ