落語の演目

植木屋曽我うえきやそが

滑稽噺上方落語が原話武士

別題: 曽我桜、植木屋芝居

桜の古木の由来を曽我物語にかけて語り、値段の掛け合いにする話。

あらすじ

一人の武士が、下寺町にある植木屋へ桜の木を買い求めに出かけました。店先に並んださまざまな鉢植えをひとつずつ見て回っているうち、ひときわ古びた一鉢がふと目に留まります。

植木屋が由来を語ります。曽我十郎祐成の恋人だった大磯の虎という女が、先祖に桜の鉢植えを注文して手付けを置いていったが、その後兄弟は敵討ちの末に討たれ、虎も尼になったか自害したとかで引き取りに現れないまま、今日まで店の重宝にしてきたというのです。

値は十郎にちなんで十両だといいます。武士が弟の五郎にちなんで五両にまけろと持ちかけますが、植木屋はその相方にあたる少将の値では商いに応じられないと突っぱねました。

そこで武士は、曽我物語に出てくる近江の小藤太や京の小四郎、御所の五郎丸といった人物の名を次々に織り込みながら、長々とした値切りの口上をとうとうと並べ立てました。

植木屋も同じ調子の言葉を返し、大抵の掛け合いなら応じるがこの値段ではとても商いにならないと答えます。そのうえでこう告げました。「俣野の御縁にでも買うて頂きましょうか」「負からぬか、しからば身共も河津に帰ろう」

成立と背景

上方の噺で、二代目桂三木助が高座にかけました。サゲの趣向は別の演目「道具屋曽我」と同じで、原話も共通しており、宝暦五年に出た小咄本「口合恵宝袋」に載る「虎屋」だとされています。

この演目を調べる・聴く

落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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