槌の子つちのこ
子を授かる槌を振ったら、思わぬ者が出てくる短い話。
あらすじ
むかし、どうしても子供に恵まれない夫婦がいました。夫婦は思いあまって大黒さんに願をかけ、「どうか子供をさずけてください」と熱心に頼み込みます。
すると大黒さんが「善哉、善哉」と目の前に姿を見せ、これを振れば子宝に恵まれるという言い伝えの槌を、一本手渡してくれました。
夫婦は「どうかかわいい子供を」と願いながら、さっそくその槌を振ってみましたが、出てきたのは子供ではなく、一人の槍持ちでした。
驚いた夫婦が、かわいい子供を頼んだのにどうして槍持ちが出てきたのかと尋ねると、大黒さんはこう答えました。「槌の子は槍持ちじゃ」
成立と背景
サゲは、当時歌われていた唄の文句によるものだといいます。その唄が広く知られなくなった現在では、意味が伝わりにくくなっています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

