壺二百つぼにひゃく
名乗りと値の言い方を繰り返す客が、最後に種明かしをする話。
あらすじ
瀬戸物屋に立ち寄った男が、「拙者は岩淵と申す医者じゃが、その壺はいくらじゃ」とたずねました。店の者は「これは古渡りのものですので、二両二分になっております」と値をつけます。
男は同じ名乗りをもう一度くり返し、「拙者は岩淵と申す医者じゃが、二百に負けろ」と値切りにかかりました。店の者は「なんぼお医者さんでも、そうはまいりません」と突っぱねます。
男はあきらめず、隣に並んでいた三分の壺でも同じ名乗りとともに「二百に負けろ」とやり、さらに二分の壺にも同じ値切り文句をぶつけました。
男の値切りはとどまるところを知らず、店先に並んだ壺を次々に指さしては、値の百五十しかしない安い壺にまで「二百に負からんか」と食い下がりました。
とうとうあきれはてた店の者は、こらえきれなくなってこう口にしました。「これは変わってますな。旦那、なんで二百ばかり言いなさる」
男はこう答えました。「この岩淵は、壺二百」
成立と背景
サゲは、歌舞伎「加賀見山旧錦絵」で岩藤が言う「この岩藤は局役」というせりふをもじったものです。
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- 国立国会図書館サーチ
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- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

