落語の演目

つぼ

滑稽噺幽霊銭勘定

別題: 壺の幽霊

幽霊の出る家を借りた男が、盗まれたはずの金を天井裏から見つける話。

あらすじ

気の強い男が、幽霊が出るといううわさを承知のうえで、その家を借りました。その夜、案の定幽霊が現れ、身の上話を語り始めます。

幽霊の話によると、生前に千円ほどの金をためたものの、銀行には預けず、お札を新聞紙にくるんで戸棚の奥に置いていたら、いつのまにか持ち去られてしまったのだといいます。そのために思いつめて首をくくって死んだが、いまだにこの家に迷っているとのことでした。

気の毒に思った男は、念のためにと家の中をあちこち探してみることにしました。すると天井裏から、なくなったはずの金がひょっこり出てきます。

盗まれたのではなく、ネズミが巣づくりのために運んでいっただけだとわかりました。幽霊も自分の早合点と短気を悔やみましたが、いまさら生き返ることもできません。

幽霊は「その金はお前さんにあげよう」と申し出ました。男はこう言いました。「それじゃこの金でお前の供養をして、残った金で会社を立てよう」

幽霊が「そればかりの金で会社が立ちますか」と尋ねると、男はこう答えました。「立つとも。幽霊会社だ」

成立と背景

紙切りを得意とした、亡き林家正楽の作です。「へっつい幽霊」という別の演目の焼き直しと見られています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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