殿様だんごとのさまだんご
だんご屋を始めた元殿様の、手つきも味も不慣れな話。
あらすじ
明治維新になって、殿様も商売をしなければならない時代になりました。奉公人を使わず自分の手でつくれるものをと考え、だんご屋をはじめます。
客が二人連れでやってくると、殿様はいたく感激して「両名よくまいったのう」と声をかけ、奥方とふたりでだんごをつくりはじめました。
だんごを下に落として泥がついたまま、そのまま上からあんをつけてしまいます。辛いだんごを作ろうとしては、中に七味唐辛子を入れるつもりが、七味が切れていたので梅干しを入れて出しました。
客がだんごを食べて「なんだ。じゃりじゃりだ。これは梅干しじゃないか」と言うと、殿様は気にして「余のつくっただんごが無骨か」と尋ねます。
客はこう言いました。「いいえ、スイな味でございます」
成立と背景
明治維新後に武士が不慣れな商売に手を出す「士族の商法」を題材にした噺のひとつで、円馬が演じました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

