遠目鏡の黒焼とおめがねのくろやき
煙草盆の上に景色を映して見せる、不思議な粉の話。
あらすじ
商家の主人が、客に珍しいものを見せようと、煙草盆の上に印籠から取り出した黒い粉をのせました。すると浅草の風景がすっかり現れます。
続けて、こんどは駿河の富士山も見せてやろうと、西に向かってフーッと息を吹きかけると、今度は富士山の姿がくっきりと浮かび上がりました。
客が「どうも不思議なものですね。いったいこれはなんです」と尋ねると、主人はこう答えました。「これかい、これは遠目鏡の黒焼き」
成立と背景
望遠鏡を遠目鏡と呼んだ時代の他愛のない小ばなしで、ある演者の演目一覧に名前が見えることから、この事典に採り上げられました。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

