徳利芝居とっくりしばい
別題: 鵜鵡の徳利
声を詰められる徳利で芝居を持ち帰らせ、家で栓を抜く話。
あらすじ
新年恒例の顔見世狂言を見に行きたいのに、旦那が年始まわりで忙しく、留守番をしなければならないご新造が、一計を案じました。
この家には、はるばるオランダから渡ってきたという、オウムの姿をした徳利が伝わっていました。口を開けたまま人に向けると、話し声をそのまま吸い込んで閉じ込めてしまう、という言い伝えがあります。
ご新造はこれを使いの者に持たせ、序幕から大切りまで芝居の様子をすっかり徳利へ詰め込み、栓をきちんとして持ち帰るようにと、小遣いをたっぷり持たせて芝居へ行かせます。
使いの者は言われたとおり、序幕から大切りの「まあず、今日はこれぎりイ」まで、すっかり徳利の中に詰め込んで帰ってきました。
家で栓をポンと抜くと、徳利の中からこう聞こえてきました。「まあず、今日はこれぎりイ」
成立と背景
考え落ちと呼ばれる、聞いてすぐにはわからず、少し間を置いてから意味がわかる型のサゲになっています。
伝わりにくいときは、「おや、これではおしまいじゃないか。序幕から聞きたいんだよ」「ほい、しまった。序幕は下になっております」と続けて説明することもあります。
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- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

