落語の演目

徳利亀屋とっくりかめや

滑稽噺親子

徳利から品物を出す不思議な老人と、旅籠の主人の縁を語る話。

あらすじ

麹町四丁目にある旅籠屋の亀屋に、ある日、徳利を手にした不思議な老人がやってきました。道具屋を開きたいのでと、地所を借りていきます。

老人は徳利の中から品物を取り出しては並べて売り、売れ残りをまた徳利に入れて帰っていきます。不思議に思った亀屋の主人は、誘われるまま老人の住まいへついていきました。

そこは大きな家でしたが使用人はおらず、入り用のものはすべて徳利から取り出していました。老人は「人助けをして評判のよいお前に、この徳利を譲りたい。望みがあるなら願をかけなさい」と言います。

亀屋が「日本中の名所が見たい」と頼むと、老人は亀屋を徳利の中へ入れてしまいました。中は品川で、そこから方々を見物してまわり、ふと外へ出てみると八王子の畑の中に立っていました。

麹町の家へ戻ってみると、近所の人から「亀屋の主人は徳利を持った不思議な爺さんに連れられて行ったきり帰らず、店はつぶれてしまった。もう五、六十年も前の話だ」と教えられます。

亀屋はそれを聞いて、一度死んで生まれ変わったような心持ちになりました。八王子を自分の生まれた土地とみなし、そこで改めて宿屋を開きます。これが徳利亀屋の始まりだと伝えられています。

成立と背景

これといったはっきりしたサゲのない噺で、二代目談洲楼燕枝が得意になって高座にかけたと伝えられています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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