天狗山てんぐやま
別題: 天狗岩、天狗の酒盛、高宮川
金持ちを装った二人が山賊の話を立ち聞きし、夢のうちに争う話。
あらすじ
旅先で一文無しになった二人連れが、「鴻池、住友のような身分の者だが、人目につくとうるさいので身なりをやつして旅をしているのだ」といつわり、大和屋という宿に泊まりました。
夜中にこっそり人に知られず宿を抜け出した二人は、山道を歩くうちに大勢の人影に出くわし、あわてて近くの松の木にのぼって身を隠しました。
その一団は、この山に巣食う山賊たちでした。松の下でたき火をしながら、それぞれその日の獲物を自慢し合い、松の根もとに埋めていきました。
金がなくて困っていた二人は、これはもっけの幸いと、木の上で山賊たちが立ち去るのを待ちます。ところが一人が小便をもよおし、我慢できずに放尿すると、下にいた賊の頭にかかってしまいました。
手下が「この木には天狗がいて、その小便だ」と言うと、山賊の頭も天狗のたたりを信じている様子だったので、二人は「天狗だぞ」とおどして賊を追い散らし、まんまと金を手に入れます。
ところが金が手に入ると欲が出て、二人で瓶を力いっぱい引っぱり合ったところで目が覚めました。気がつくと、宿屋の二階で枕を引っぱりっこしていました。
成立と背景
上方に伝わる噺で、別名を「天狗の酒盛」といい、大阪ではこちらの名でも広く呼ばれています。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
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- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

