葬式そうしき
羽織を貸すのを渋る友人が、貸すか貸すまいかで言葉をかける話。
あらすじ
母親の葬式を出すことになった男に、着ていく羽織がありません。普段着のままでは格好がつかないので、友人のところへ借りに行くことにしました。
友人は、その羽織がまだ一度も袖を通していない新品であることを理由に、七夜の祝いや婚礼になら貸せるが、葬式には貸すわけにいかないと断ります。男はしかたなく、すごすごと引き返しました。
その後ろ姿を見て気の毒になった友人が、追いかけて声をかけます。「おいおい、貸そうか、貸そうか」すると男はこう答えました。「いや、土葬だ」
成立と背景
「貸そうか」を「火葬か」と聞き違えたしゃれがサゲになっています。導入の小ばなしとして、高座のまくらに使われることが多い演目です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

