蕎麦の殿様そばのとのさま
別題: そば殿、お蕎麦の殿様
そばを打ちたがる殿様に、家来たちが付き合わされて難儀する話。
あらすじ
占いに凝っている殿様がいました。誰彼かまわず人相を見ようとするので、家来たちはすっかり殿様のそばへ寄りつかなくなってしまいます。
占いにも飽きてきたある日、親戚筋のそば職人がそばを打つところを見た殿様は大いに感心し、さっそく自分でも打ってみようと家来たちを集めました。
殿様が打ったのは、そばともそばがきともつかない代物でした。それでも家来たちは無理にお代わりをして食べ、その晩は夜通し便所通いをする羽目になります。
翌朝、青い顔をして出仕した家来たちですが、屋敷ではまたそば攻めが始まり、とうとう屋敷じゅう病人だらけになってしまいました。
見かねた家来の一人が意見をし、殿様にそば打ちをやめさせます。家来たちがほっと一息つく間もなく、今度は精進料理で同じことが繰り返されました。
そばに懲りた家来の一人が、ついにこう申し出ました。「おそれながら、お蕎麦を下されるならひと思いに切腹おおせつけられたく願い上げ奉ります」
成立と背景
この噺には決まったサゲがなく、右の家来の言葉は柳家小さんの高座に残る結びの文句です。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

