商売根問しょうばいねどい
次々と商売を替えては失敗する男が、その顛末を語る話。
あらすじ
甚兵衛のもとへ、これまでいろいろな商売に手を出してはことごとく失敗してきたという男が、その顛末を聞かせにやってきました。
ある時は魚屋となってアジとサバを仕入れて売り歩き、アジだけが売れてサバが残ってしまうと「アジない(味ない)サバ」と声を張り上げたため、誰も買ってくれませんでした。
別の日、ミツバを売りに出た男は商品名を忘れてしまい、しおれかけたミツバを天満橋から淀川へ放り込みます。水を吸って生き生きしたのを見て名前を思い出し、あわてて飛び込みますが、上流へ泳いでしまい一束も拾えませんでした。
横堀川でガタロ(河童)を捕まえようとしゃがみ込んでいたところ、橋の上から冷やかされて思わず立ち上がった拍子に足がしびれて川へ落ち、上がってきたところをガタロと間違えられて殴られてしまいます。
最後は茶とクリとカキと麸を売り歩き、「チャックリカキフッ、チャックリカキフッ」と声を張り上げます。子供たちが「あほかいな」とはやし立てるところへ、ちんどん屋が「ドンガラガンのプッ」と鳴らしながら通りかかり、こんなやりとりになりました。「チャックリカキフッ、あほかいな、ほれドンガラガンのプッ、よう合いますねん」「合わしないな、そんなもん」
成立と背景
上方の「根問」物の一つで、「絵根問」「色事根問」と同じくそれ自体に結末はなく、「虫捕り」や「天狗刺し」など別の噺に続けて演じられます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

