落語の演目

知れたことしれたこと

滑稽噺上方落語が原話若旦那

落籍の約束を「知れたこと」で受け流す若旦那の話。

あらすじ

いきな若旦那が、いつもの茶屋で馴染みの芸妓を呼んで酒を飲んでいました。芸妓が「わたしを落籍してやるとおっしゃった。いつ落籍しておくんなさる」と尋ねると、若旦那は「親がいる身でおもうにまかせぬが、まあこの暮れまで待ちいな」と答えます。

「今年中にきっと落籍してくれるやろうな」と念を押されると、若旦那は「ああ、知れたこっちゃ」と請け合いました。

芸妓はさらに、家に引き取られてもすぐには本妻にできないから当分は別に囲ってもらえるか、一人で寂しいから下女を置いてもらえるか、芝居が変わるたびに連れて行ってもらえるか、流行りの衣服を買ってもらえるかと、次々に念を押します。若旦那はそのたびに「知れたことじゃ」と答え続けました。

さらに芸妓が「おとうさんが亡くなったら、わたしを本妻にしてくれるやろうな」と聞いても、若旦那は同じように「知れたことじゃ」と答えます。

芸妓が「こんなふうに言うてわたしを喜ばせておいて、あんた、だましなはるのやろうな」と聞くと、若旦那は答えました。「ああ、そりゃ知れたことじゃ」

成立と背景

上方に伝わる噺で、上方の噺家である桂小文三が演じたときの速記が、今も残っています。

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落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。

出典

  1. 増補 落語事典東大落語会 編青蛙房1979年

上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

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