写真屋盗人しゃしんやぬすっと
別題: 絵草紙屋、プロマイド屋
中から聞こえる有名人の名に怯えた泥棒が、商売を知る話。
あらすじ
泥棒が家に忍び込もうと裏口をこじ開けていると、中から次々に人の名前を呼ぶ声が聞こえてきました。松緑、海老蔵、歌右衛門と、歌舞伎役者らしい名前ばかりです。泥棒は「役者は力が弱いから平気だ」と考え、そのまま手を動かし続けました。
続いて聞こえてきたのは、北の富士、大麒麟、輪島、貴ノ花といった相撲取りの名前でした。泥棒は「相撲取りは足が遅いから大丈夫だ」と気にせず、なおも音を立て続けます。
さらに長嶋、王、田淵といった野球選手らしい名前まで聞こえてきたので、泥棒はいったい何の商売の家なのだろうと不思議に思いました。
泥棒がそっと中をのぞいてみると、そこは写真屋の店先だったのでした。
成立と背景
むかしは絵草紙屋を舞台にして演じられていましたが、近年はプロマイド屋にする演者もいます。呼ばれる名前も、その時どきの人気者に差し替えて演じられます。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

