洗足せんそく
別題: 御洗足
「手水」も「洗足」も分からない家来たちが、次々に取り違える話。
あらすじ
殿様がお着きになるというので、家来が出迎えの者に「手水をまわしておけ」と言いつけました。ところが、この「ちょうず」が何のことか、言いつかった者たちには見当がつきません。
困った出迎えの者たちが寺の和尚に尋ねると「ちょうは長、ずは頭のことだ」と言われたので、頭の長いドンドロ坂の茂十という男を連れて来て、頭を差し出させました。これを見た家来はびっくりし、「ちょうずとは洗足のことだ」と言い直しますが、今度は出迎えの者たちに「せんそく」の意味がわかりません。
出迎えの者たちが仕方なく「三年前の火事で焼けてしまいました」と答えると、家来はあきれ返って「とほうもないやつだ」と言いました。
家来が「いったいそのほうどもは、洗足をなんとこころえる」と尋ねると、出迎えの者たちはこう答えました。「おおかたぜんそく病でございましょう」
成立と背景
この噺は、落語家の朝寝坊むらくが残した速記だけが伝わっており、今ではほとんど演じられていません。
この演目を調べる・聴く
- 国立国会図書館サーチ
この演目の本・速記本・レコードの目録。誰が演じ、いつ出たものかが分かります。
- 歴史的音源(れきおん)
戦前を中心とした録音。同じ演目を誰が吹き込んだかが並びます。
- 歴史的音源(自宅で聴ける分だけ)
上の検索を、インターネット公開されている音源だけに絞ったものです。
落語は演者によって筋やサゲの細部が変わります。ここに書いたあらすじは一つの形で、 実際の高座とは違うことがあります。
出典
- 『増補 落語事典』東大落語会 編、青蛙房、1979年
上の本で確認した事実をもとに、文章は寄席ミルが書き起こしたものです。本文の引き写しはしていません。

